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zoom RSS 備忘録 original Timmy overdrive の 復元(自作)  H/W

<<   作成日時 : 2016/10/28 23:11   >>

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旧型のベーク基板の paul cochrane timmy のサウンドは、AVXのコンデンサが生産完了となってしまったため、今はもう、完全な形で復元する事はできないと思います。また、もはや現行品ではなくなりましたので、備忘録として 旧型 Timmy の製作記録を公開したいと思います。
これから、original機の復元にチャレンジしてみたい方や、original機をリペアされる方の参考になれば幸いです。

まず、旧型 Timmy実機の外観と内部の画像を下に示します。
AVXのフィルムコンデンサ、Leronの電解コンデンサと、通常のカーボン抵抗という、当時入手性の良かった安価な部品で、造られている事が分かります。
(しいて言えばマイカ・コンだけは高いと言えるかもw)

**** 下は実機内部と外観と写真です *********

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実機写真から推測した部品のレイアウト図を下に示します。
また、レイアウト中に示したRやCの値を手書き追加した回路図を合わせて示します。

**** 下がレイアウト図×2枚と回路図です **********
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【旧型 Timmy 自作のツボ】
☆旧型 Timmy に似たサウンドを出すためのキモは、ミッドレンジが豊かで、太いサウンドが特徴の AVX を、どのコンデンサで置換えるか?という点につきます。

私的には、AVX のかわりとしては、下のコンデンサがおススメです。
・Rubycon F2D … フィルムコンらしい素直なサウンドが特徴。但し、0.047uF以上の容量のモノは大きすぎて、基板への実装が難しいのが難点。
・Panasonic の ECQ系 … 低音が豊かなコンデンサ。太い音も得られます。
・MUSE BP(無極性電解コンデンサ)… 非常に AVX に似たサウンド。但し、何度もシグナル・ラインに対してカスケードに使うと、ベールがかかった様な音になってしまうため、使用数量は最低限とする必要がある。

逆にAVXの変わりとして使わない方が良いのは下のフィルム・コンデンサです。
・WIMA … 抜けが良すぎる
・ポリプロピレンン・フィルム・コンデンサ (APS, UPZ等) … 同上

代替品として微妙(避けておいた無難?)なのが下のフィルム・コンデンサです。
・ARCOTRONICS R82 … 音が固めらしい。
・Garrettcap, GBQ Series … サウンドの評価が定まっていない。

国産の MMT、Nichicon YX も使用した事がありますが、微妙な気がします。 
国産でも DTD-Zには問題を感じた事はありません。
(ちなみに、DTD-Z、MMTともに生産完了らしい)

☆電源に係るパスコンは、実機と同じ Lelon がおススメです。生産完了品ですが、今なら未だ入手可能です。
特にバイアスとグランドの間のパスコン@は、是非 Lelon を使いたい所です。
(9Vとグランド間のパスコンはむしろ、47〜100uFのFine Goldの方がベターかも…)
何故なら、オペアンプを、グランドではなく、バイアスに帰還させる回路である Timmy の場合、@の Lelon(理屈上は、交流に関しては抵抗値=0)を介して、帰還部はグランドに接地していると考えられます。そのため、サウンドにLelonが与える影響は無視できないと思われます。

☆使用コンデンサーのまとめ
現時点であると、AVXの置き換えは、0.001uFにはJ級の F2D を、0.039uFにはJ級のECQ-V(※A)及び0.047uFにはJ級の ECQ-V(※B)を、1uFには Muse BP(※C)を使うのが…
そして電解コンには Lelon を、マイカの部分には安くても構わないので一応マイカを使っておくのが、ベスト・チョイスだと思います。

※A、J級が手に入らない場合は複数購入し、精度の一番良いものを利用
※B、カップリング・コンは比較的精度に依存しないのでK級でもOK
※C、無極性だが、念の為、オペアンプに近い側に足の長い+側を接続するとベター。電解コンは精度が悪いが、2個のうち一個はカップリング用なので精度はあまり気にしなくてOK、他方は帰還用だが、対になっている0.039uFに対して充分大きい容量であれば良い部位なので、こちらも精度は気にしなくてOK。

☆抵抗について
実機同様の普通のカーボン抵抗(1/4W、精度±5%)ならブランドは何でもOKです。
XICONのカーボンでも、千石電商の1本10円(中国製?)等でも大丈夫でしょう。
ちなみに、金属皮膜抵抗とカーボンコンポジット抵抗(特にXICON)を使ってしまうとすべてが台無しになりますw

☆可変抵抗
Aカーブのできればアルファ(ないしスーパーテック)の可変抵抗を使用しておけば良いでしょう。

☆基板・ケース
実機と似たレイアウトのベーク・ユニバーサル基板及び、1590B程度のサイズのダイキャスト・ケースで組み上げておくのが無難でしょう。
特にレイアウトは、発振防止等のためにも、製作実績のあるレイアウトにて、部品の配置(横に寝かすとか、立てるとか)も製作事例に合わせておくと安心です。
ケースについては、ハモンドよりタカチの方が品質と加工性が良いのでおススメです。
私的には、タカチであればサイズは、容積が同等以上で重量の軽い10cm×7cm×3cmが好みです。

☆配線には、ベルデンの BELDEN 8503 が良いでしょう。
これ以外でも、多芯線で、信頼性の高い配線材であればOKだと思います。

☆ICソケット、ピアノスイッチ
ICソケットに板バネ式を使用してしまうと時間がたつと接触不良が発生する可能性大です。必ず、丸穴のICソケット使う事をお勧めします。
なお、クリッピング切り替えスイッチについては、トグル化せずに、実機同様の2回路のピアノ・スイッチを使うと良いと思います。
(注意)ここでの部品選定のオススメは、あくまでも旧型 Timmy 自作に限ったものです。 ケンタ や Phase90 等の他のエフェクターでは、夫々に使用コンデンサと抵抗の選定・組み合わせ方法(=考え方)は異なってきます。


【自作例】
私が昔自作した例を下に示します。

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〜当時なら未だ購入できたAVXを使っていないのは実に惜しいorz… 余談ですが、この写真では小型のフットスイッチを使って、電池を無理矢理ケース底辺と平行になる様にしてますが、これはヨロシクありません。定石としては、標準サイズのフットスイッチを数度反時計回りに取り付け、電池が斜めに入る様にするのが1590ケース使用時のお作法ですw 他blogの自作上級者さんの製作例の写真が参考になると思います 〜
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〜当時は、工具がそろってなかったため、お高い穴あきケースを購入した上に、律儀に電池も内部に収納できる様にしてましたw 今では自作穴あけケースで、しかも、DCアダプタジャックしかつけません〜

結果、単体歪みペダルとして、納得の行く良いサウンドが得られたのですが… 
今、見返ると実機に肉薄するサウンド再現性という点では???です。

当時はコンデンサ選び等に対するコダワリがなかったもので、トランスペアレント系ペダルであればポリプロピレン・フィルム・コンデンサ(抜けが良い)が良かろうと思い、大きなオレンジ色のAPSを2個を使っていますw
(余談ですが現行品であればAPSよりUPZの方が優秀なパーツと感じます。お高いWIMAの代替部品としてUPZは一押しのオススメです)
抵抗に金皮を使ってないのがせめてもの救いか… 

しかし、今は、クローン製作が目的の場合、パーツ選定のバランスによって実機サウンドに迫れるかどうかが決まるため、よくよく検討する必要があると考えています。

【蛇足】
新型 Timmy では、クリッピング切り替えスイッチが表面に配置され、基板はプリントタイプになりました。
現行品ですので、回路のレイアウトや部品選定等はアップ致しませんが…
調べたところ、少なくとも3タイプの異なる仕様の基板が見受けられました。
AVXが製造完了となった事への対応に苦慮している様で、ARCOTRONICS?っぽいコンデンサを部分的に使用してみたり、ものによっては1uFのフィルムコンデンサを電解コンデンサに置換えているものありました。
また、3種類のうち1種類については、トーン回路?の抵抗値さえも変更されていました。なお、マイカはスチコンに変更されてます。
それにしても、定番的に使用されてきたAVXとECQコンデンサとXICONのカーボンコンポジット抵抗の生産完了は、自作派には厳しい物がありますが… 
エフェクター・ベンダーも同様に困っている様です。更に、代替えに適した定番部品がないのには、全くもって困ったもんです。(例えばKAMAYAは全くXICONの代替としては使いものになりません。サウンドへの色付けが薄すぎるんです…)
オーディオ自作派の方が、「ハイが伸びない」、「音がゆがむ」とマイナス評価をするコンデンサが、概して歪み系エフェクタには適している様です。
コンデンサ自体は高音質化の方向に向かって進化していきますので、回路の構成や定数で工夫する事が今後は必要となるのかもしれません。


ではでは
2016年10月吉日
PS:内容や写真・図に不適切な点がもしありましたら、ご指摘頂ければ幸いです。修正・削除等の対応をとらせて頂きます。
また、自作は自己責任にてお願い致します。

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