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zoom RSS SHOやCOT50 より簡単で用途も広い? EM-Drive の自作  H/W

<<   作成日時 : 2016/05/13 13:56   >>

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ストラト向けのブースターなら、Super Hard On や Cot50 より、Emerson Custom Guitars 社の EM-Drive ( Transparent Overdrive )の方が部品が少なく製作が簡単で、音作りの自由度も高いのではないかと思います。

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まず、レイアウト・回路図を示します。
オーバードライブと言うよりも、ファズに近い回路の様に見えます。

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実機のサウンドを再現するには下の2つのポイントを考慮すると良いと思われます。

・希少で高価な NOS のオイルコンデンサ(中低域が豊かで、ハイが伸びやからしい)を2本使っている
・トタンジスタ 2N5088 には、(おそらくhfe等を)厳しくスクリーニングしたものを使用している


【製作】
コンデンサにECQ(低域が豊か)を使うと良い結果が得られますが、私は、更にECHUコンデンサ(現時点では、最高水準のHi-Fiオーディオ用チップコンデンサ)を並列で使う事により、伸びやかなハイを再現してみました。
ECHUでは、左右両端が電極になっています。
ヒートクリップ等でコンデンサ本体に熱をかけすぎない様に注意しながら、リード線(抵抗の足をカットした余り等を利用)を両方の電極に半田付けすれば、普通のフィルムコンデンサと同様に基板に実装する事ができます。
 なお、半田付けの後に、リード線に力を加えすぎると、電極がコンデンサ本体からポロッと取れてしまいますので、丁寧に扱う必要があります。

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もしくは、F2Dとセラミックコンデンサ(※)を並列で使用しても良い結果が得られると思います。
 ※、例えば、0.082uFのF2Dと、0.018uFのセラミックコンデンサを並列にする。

もし、ハイの出過ぎが気になる場合は、Volume3とGroundの両端子の間に、330pF程度のセラミックコンデンサを追加し(Cot50を参考にしました)、耳障りな超高域をカットすれば、実用的なサウンドが得られると思います。

 なお、上に示したレイアウトでは、実機で使用している 4.7kの金属皮膜抵抗を、10kの半固定抵抗に置換えています。
(私は微調整ができる様に5kの半固定抵抗を2個直列に使いました)

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 これは、2N5088を使用し自作した場合、ゲインを上げても充分に歪まなかったり、歪み過ぎたりする場合があり(hfeのバラつきが原因と思われる)ますので、これを補正する為の配慮です。
 半固定抵抗の値を大きくするとゲインが高めに、小さくするとゲインが低めになります。
 10Kの半固定抵抗の調整は、まずは半分(12時)位に設定し、そこから左右に適宜回してみると良いでしょう。
 歪み具合の調整は、Youtubeのサンプル動画が参考になると思います。

 なお、半固定抵抗を付けておけば、hfeが高めのトランジスタ=MPSA18や、hfeが低めの2SC1815Y(※)でも、回路を動作させる事ができます。
 ※、但し、2SCは足のピンアサイメントが2N5088と異なる点に要注意

 ケースには、今回は小型・軽量なタカチの55mm×40mm×30mmのアルミBOXを利用してみました。

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【サウンドの印象】
今回のペダルは、ストラト系ギターでアンプを歪ませて音を作る際に、ブースター的に使用するのが最も効果的だと思います。

ゲインを調整する事でクリーン〜クランチ〜軽いディストーション位迄のサウンドが得られます。但し、ペダル単体の歪み音をクリーン設定のアンプで鳴らしても、心地良いサウンドを得るのは難しいと感じました。
(特に最大ゲイン時の歪み音は、ブリブリした感じで、実用的ではないと思います)

仮に単体の歪みペダルとして使う場合には、ピッキングへの歪み音の反応がシビアですので、前にコンプレッサーつないだり、後ろにイコライザーを置いて、歪みの音色を整える必要があるのではないかと思います。

また、Youtubeのサウンドサンプルで分かると思いますが…
ゲインを最小に設定すると原音に近い色付けの少ない音が得られます。
ゲインを上げる程に、ミッドレンジを気持ち良く持ち上げてくれる度合が増す傾向があります。更に、ゲインを12時位以降に設定すると徐々に歪成分が増えていきます。
 歪感はTS系のオーバードライブとも、通常のディストーションとも雰囲気は異なり、個性的だと思います。
(実機は PAUL COCHRANE社の Timmy Overdrive と似たサウンドを出せる様です)

 なお、このペダルは、レスポール系ギターには、適していないと思います。
ミッドレンジが厚くなりすぎ、また歪み音もブツブツと汚い音になってしまいます。


【補足】トーン調整について
・汎用性を高めるためにトーン・コントロールが必要と感じられる方の場合は、非常に似た回路であるEmerson Custom Guitars 社の Paramount Overdrive を製作すると良いかもしれません。(私的には、シンプルでイサギ良い今回の回路の方が好みですが…w)

・試しにC1を 0.0047uF(Cot50を参考にしました)や0.0022uF(Paramount Overdriveを参考にしました)に付け変えてみました。(ヌケの良いポリプロピレン・コンデンサを使用)
 トーン調整をしたい場合には、C1の容量を小さくすればするほど、トーンがシャープになります(また、ゲインも合わせて下がります)ので、比較的簡単に自分好みにチューニングできると思います。


ではでは 
2016年5月吉日
PS1 恐縮ですが自作は自己責任にてお願い致します<(_ _)>

PS2 その後、本エフェクターは、私よりもギターに関する知識・技量ともに高い方にお譲りしましたが、YouTubeのEMドライブのofficialサウンド・デモと比較し「音はイメージどおりで素晴らしいです。」との好評を頂きました事を参考の為ご報告いたします。

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